【上級者向け】上級モデルを選ぶポイントとおすすめロードバイク10選

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体力が付きロードバイクの操作もばっちりになるとロードバイクの性能もより高いものを求めたくなってきます。

しかしハイエンドモデルとなると自動車顔負けの価格になってくるのでよく吟味して購入したいものです。

今後よりグレードの高いロードバイクを選びたい方向けに、脱中級者するためのロードバイク選びのポイントとおすすめモデルをご紹介します。

 

脱中級者したい場合に購入するロードバイク

10万前後のエントリークラスから20万円を超えるミドルクラスに乗り換えた時に明確な性能差を実感できたと思います。

しかし、ハイエンドクラスへの乗り換えは少々性能差を感じるプロセスが違います。
ミドルクラスとハイエンドクラスにはもちろん性能差がありますが、何も考えず乗り換えて実感できるのは車体の軽さとホイールの軽さぐらいなもので、それはミドルクラスでも十分再現できます。

ミドルクラスとハイエンドクラスのロードバイクの違いは「搭乗者の技術体力を最大限活かせること」にあります。
ユーザーの「技術」「感覚」「体力」を最大限活かせるのがハイエンドクラスのロードバイクを選ぶ最大のメリットです。

この三つを最大限に生かすために必要なポイントを元に、選ぶべきロードバイクを考えてみましょう。

 

フレームのジオメトリーを重視しよう



出典:ジャイアント

普段聞きなれない言葉ですが、ジオメトリーとはフレームのつくりを指す言葉で、各チューブの接合角度や長さ全般の設計のことを言います。

このジオメトリーを重視することで乗り心地や力の入れやすさ、疲れやすさまでが大きく変わります。

特にハイエンドモデルではこの部分が細かく計算され、想定するユーザーや乗り心地が大きく変わるので必ずチェックしたいポイントです。

 

おすすめモデル2つをジオメトリーで比較

実際に発売されているハイエンドモデル2車種を用いて、ジオメトリーをみてみましょう。

【SPECIALIZED Venge Pro ViAS】



出典:Venge Pro ViAS – Specialized Bicycle Components

価格:¥849,000(税抜)
特徴
自社に空力風洞実験施設を作るほどの本気度がフォルムからも感じ取れるエアロフレーム採用のロードバイクです。

【TREK Madone 9.5 2017】



出典:Madone | Trek Bikes (JP)

価格:¥860,000(税抜)
特徴
上記したモデルと同じくエアロードですが、こちらはTREK独自のIsoSpeedというフレーム構造を採用し柔軟性にも優れたロードバイクです。

 

上記した2車種は価格も近いうえに目指しているのも空力最強の最速ロードバイクということで雑誌や専門サイトでもよく比較されています。
ではこの似ている2車種をジオメトリーからも比較してみてみましょう。(共通するフレームサイズ520mmで比較)

まずシートチューブアングルは0.2°差でほぼ同じです。
次にトップチューブアングルですが、こちらも0.8°差と性能を大きく変えるほど差はありません。
リーチの差も4mmとほぼ変わりません。

数値化してみると各部の差は数%程度で、ジオメトリーで見てもかなり近いイメージが持てます。
正直もう少し差別化しているかと思いましたが、上記したポイント以外にも大きな差は見受けられませんでした。

これは実は理にかなっていて、身長から算出した平均的な手足の長さで一番乗りやすく力が入れやすい姿勢や位置を元に設計するので、メーカーが違っても目指すところが同じならば近いジオメトリーになるのは必然なのです。
比較してみると両者がトップクラスのジオメトリーを目指していることがわかります。

もちろん同じだからどちらでもいいというわけではなく、コンポの制度や重量を吟味し、実際乗る場合にはステムやクランク長やシートなどの細かいパーツを変更することで体に合わせる必要があります。

 

 

完成車の構成で比較しよう

完成車の場合、構成するパーツで価格が変わることはミドルクラスでも実感できますが、ハイエンドモデルはもっと高い次元で違いがあります。

 

コンポを見極める



出典:Shimano

コンポにグレードがあることはハイエンドモデルを購入しようとしている方なら理解していると思いますが、ハイエンドモデルになるとフレーム設計やコスト面からより組み合わせが難解になってきます。

こちらも実際のおすすめモデルを元に見てみましょう。

 

【FELT FR2】



出典:FR2 – FELT公式サイト | フェルト ロードバイク

価格:¥698,000(税抜)

FELT社製のヒルクライムからスプリントバトルまで対応できるオールラウンドなロードバイクで、「FELTからロードレーサーへの答えはこれ」という売り文句からも自信が伝わります。実際非常に扱いやすいロードバイクで評価は高いです。

コンポはこの価格帯のロードバイクはULTEGRAかDURA-ACEが当たり前で、このFR2の場合はULTEGRAのDi2(電動式)を採用しています。

デュアルコントロールレバーはULTEGRA Di2なので、付帯するディレイラーなどもULTEGRA Di2ですが、リアブレーキがTRP T850RとSHIMANO製ではないものが装着されています。
実はこれがネックで、やはりトップブランドのSHIMANOと比べると性能に劣るので、性能アップを考えると交換が必要です。

コストの面なのか性能的な理由があるのかは不明ですが、細かく見てみると評判のいいモデルでもこういった粗が見つかることが多々あります。

 

ホイールを選ぶ

ホイールは走行性能を大きく左右するパーツですが、価格の比重も大きいパーツなのでコストカットの対象になりがちです。

こちらも実際のモデルを参考にホイールを見てみましょう。

 

【MERIDA SCULTURA TEAM】



出典:メリダ -MERIDA- | ラインナップ | ロードバイク | SCULTURA TEAM

価格:¥850,000(税抜)

メリダのロードレースチームからの要望を元に構成されたまさにレースクラスのロードバイクです。コンポ類やフレームの完成度を考えるとさすがメリダと言わざるを得ないコストパフォーマンスが好評な一台です。

そんなSCULTURA TEAMのホイールですが、Fulcrum Racing Quattro carbonを採用しています。

軽量のカーボンを採用したことによってディープリムながら軽く3Kカーボン採用によるブレーキレスポンスの良さを兼ね備えているので一定の評価のあるホイールの一つです。

そのスペックありきなのでこのホイールは前後セットで税込約20万円と高価なのですが、そのホイールを採用しながら80万円台を維持しているSCULTURA TEAMは最高のコストパフォーマンスと呼ばれるにふさわしい一台と言えます。

 

 

フレーム組みのすすめ

ロードバイクの情報を調べていると稀に眼に入るのがタイヤもハンドルもコンポもなにもついていないホイールセットのみの販売です。

交換用のフレームとして使用する場合もありますが、フレームだけで売られているメリットはこのフレームを元にハンドル周りやコンポ、ホイールからチューブに至るまで完全オーダーで作ることができることです。

メリットはなんといってもなにからなにまで自分ぴったりの一台が作れることです。

また必要な部分だけを重視してコストをかけることができるので、完成車を購入してパーツを変更するよりも安くできることもあります。

敷居が高いように思えますが、上級者にはフレームから一台のロードバイクをくみ上げることも多く、ベターな方法の一つです。

フレームとパーツの適合性などはある程度勉強する必要がありますが、それが逆に知識を付けることになるので今後のレベルアップには有利に働くでしょう。

 

フレームからロードバイクを組む方法

知識があれば自分で組むことも可能ですが、安全面を考えるとあまりおすすめはできません。

ロードバイクの組み立てをゼロからする場合、各ビスやボルトの締め込みのトルクまで細かく決まっているので、安い工具で適当にやってしまうとゆるみやすかったり、逆に締め込みすぎてパーツを痛めたりねじ山をつぶしてしまうこともあるので危険です。

ロードバイクに明るいショップの場合、工賃を払えば組み立てを行ってくれることも多いので、想定するフレームやパーツ構成を決めて価格を相談してみることをお勧めします。

 

フレームから組む場合の予算

予算で考えると、フレームからロードバイクを組むのはそれほど敷居が高いものではありません。

フレームセットは安いもので15万円台からあります。カーボンのハイエンドクラスは25万円程度見積もりましょう。

組み込むコンポは中上級者向けと考えてULTEGRAの機械式で計算すると、ハブを抜いてもULTEGRAコンポセットで約10万円です。

完組ホイールはULTEGRAを搭載しているモデルを想定すると最低でも10万円クラスのホイールは欲しいところです。

そのほかのハンドルやステム、シートなどのパーツを10万円でそろえたとしても50万~60万円でパーツはそろいます。

60万円ならそこそこのグレードの完成車が買えるのも事実ですが、そこから自分に合わせてグレードアップすることを考えるとその分安くなります。

また完成車から外しただけの新同品がよく出回っているので、オークションサイトなどを利用すればさらにコストを下げることができます。

 

おすすめのフレームセット

【GARNEAU GENNIX E1 フレームセット】



出典:オンラインショップ 株式会社あさひ

価格:¥216,000(税込み)
特徴
プロチームも使用するハイエンドのフルカーボンフレームセットです。
ホイールベースを長くとり、ダウンヒルや平地での高速巡航時に高い安定性を得るジオメトリーになっています。
なんといってもおすすめポイントは安さで、このスペックのフレームが型落ちで半額の10万円程度から新品が入手できるのは大きなポイントです。
http://www.cb-asahi.co.jp/item/08/99/item100000039908.html

【FELT 2017 AR FRD フレームセット】



出典:FELT

価格:¥468,000(税抜)
特徴
この型のフレームを搭載した完成車はなく、フレームセットのみで入手できるこだわりの逸品です。
空気抵抗を極限まで抑えた設計に、十分な剛性と軽量化のバランスを実現するため開発には5年かかったそうです。
デザインもよく、発売から長く愛されていることからもこのモデルの出来の良さがうかがえます。
フレーム組みをする場合にいつかは狙いたい夢のフレームです。

 

ロードレーサーの使用モデル

ハイエンドクラスのロードバイクは、主にプロのロードレーサーに向けて開発されているものがほとんどです。

選手やチームからの要望を受けて開発したモデルも多く、これがロードバイクのスペックがどんどん上がっていく要因になっています。

そんなロードバイク界をけん引しているといっても過言ではない世界トップレーサーの使用モデルをチェックしてみましょう。

 

クリス・フルーム



出典:THE ANSWER

クリス・フルームはチームスカイ所属のイングランドのロードレーサーで、世界最高峰と言われるツール・ド・フランスで2015年から3年連続総合優勝(計4回)しているトップ選手です。

 

使用モデル【PINARELLO DOGMA F10】



出典:DOGMA F10 – PINARELLO JAPAN | ピナレロジャパン オフィシャルサイト

チームスカイが採用しているのはピナレロ社のドグマシリーズです。F10はクリス・フルームの優勝を祝して印象深い黄色のカラーリングでオリジナルモデルも発売されています。

評価の高かったDOGMA F8からさらに空力、剛性、重量を見直したエボリューションモデルで、フルームの優勝に貢献していることは間違いないといえます。

フルームは独特なフォームで乗車することが有名で、コンポはDURA-ACEを元に非真円のチェーンリングなどを採用しオリジナルの一台に仕上げています。

F10は完成車で見ると、新型DURA-ACE Di2搭載で税抜き1,180,000円となかなかなお値段です。

 

 

ナイロ・アレクサンデル・キンタナ



出典:ナイロ・キンタナ – J SPORTS

モビスターチームのリーダーで、ツールドフランス2015では総合第二位で新人賞受賞、世界三大レースであるブエルタ・ア・エスパーニャ2016ではコロンビア人初の総合優勝と輝かしい成績を収めているエースです。

 

使用モデル【Canyon ULTIMATE CF SLX】



出典:Canyon ULTIMATE CF SLX

キンタナが使用するのはキャニオン社のULTIMATE CF SLXです。こちらも2016年にブエルタ・ア・エスパーニャ優勝を記念したモデルが発売されています。

フレームの外観は一般的なロードバイクですが、フレーム重量は780gと驚異の軽量で、ステムとハンドル一体成型が空力が向上しています。

完成車はSLAM社製のコンポネートをメインにしており、税抜き889,000円とコストパフォーマンスに長けています。

 

 

アルベルト・コンタドール


出典:J SPORTS

グランツールと呼ばれるツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャの世界三大レースすべてで優勝経験のある名実ともにトップレベルのレーサーです。

2017年のブエルタ・ア・エスパーニャを最後に引退すると宣言し、その動向に注目が集まっています。

 

使用モデル【TREK Émonda SLR】



出典:Émonda SLR TREK

トレック社のエモンダは、コンタドールがフレームにあしらっている「意思あるところに道は開ける」という言葉を受けて常に上昇志向を絶やさずに開発されたロードバイクです。

得意のカーボン成型技術を磨き、さらに軽量でハンドリングなどの走行性能にもよりこだわった一台が完成しました。

TREK H2フィットというジオメトリーはトップ選手にも適合する計算された設計で、TREKのロードバイクに幅広く適用されている技術です。

完成車はDURA-ACE Di2を使用し¥1,199,880と、ハイエンドモデルとしても高級な部類に当たります。

 

新城 幸也



出典:SEV健康用製品WEBサイト

2012年のツールドフランスにおいて敢闘賞受賞し、日本人で初めてグランツールの表彰台に上がったレーサーです。

メディアへの露出も多く、日本人レーサーの代表格です。

同じ日本人でジオメトリーの適性が近いので、ぜひ参考にしたいレーサーです。

使用モデル【MERIDA REACTO】



出典:メリダ-MERIDA‐

MERIDAのチームメンバーでもあるのでメリダのREACTOを使用しているシーンをよく見かけます。

メリダはアジアの自転車メーカーなので、日本人にはジオメトリー的にも合わせやすいといえます。

REACTOはアルテグラDi2搭載モデルでも500,000円と比較的安価ですが、グランツールでも好成績を収めていることから十分な性能を有していることがわかります。

同モデルでは新城選手がデザインした桜をあしらったフレームセットも発売されていて話題になりました。

 

技術と体力を最大限表現できるバイクを

値段も高く雲の上の存在のように感じる上位グレードですが、細かく考えてみるとより性能を上げるために緻密に設計されている価格に見合ったロードバイクだということがわかります。

ある程度の知識や技術、体力は必要ですが、上位グレードを購入することでモチベーションをあげトレーニングに励むのも一つの方法です。

趣味乗りで使うにはもったいないと感じるかも知れませんが、趣味だからこそ本気になりたい、趣味だからこそ妥協したくないという時にもぜひ視野に入れてみましょう。

あなたのロードライフががらりと変わること間違いなしです。